台湾の医療インバウンドに学ぶーMEJ視察団、充実の4日間
掲載日:2025年6月20日
一般社団法人 Medical Excellence JAPAN
2025年6月4日〜7日の4日間、MEJは計18名から成る視察団を編成し、台湾を訪問しました。今回の視察の目的は、医療インバウンドの分野で先進的な取り組みを行っている台湾の現場を実際に見て学び、関係機関とのネットワークを深めること。台湾の医療機関や関連団体と交流を重ねる中で、日本の医療機関にとっても示唆に富んだ学びを得ることができた、非常に有意義な視察となりました。
6月4日|馬偕紀念醫院訪問とMET主催懇親会
視察の初日は、台湾の歴史ある総合病院・馬偕紀念醫院(Mackay Memorial Hospital)を訪問しました。

同院では、人道支援も含めた医療インバウンドへの積極的な取り組みについてご紹介いただき、各診療科の特色ある実践も共有されました。院内の見学では、患者中心のケアを徹底する現場の雰囲気が随所に感じられ、医療ツーリズムを支える体制の一端を垣間見ることができました。
夜には、Medical Excellence Taiwan(MET)主催の懇親会が開催されました。METの陳副董事長をはじめとする幹部の皆さまや、今回の視察で訪問する医療機関の関係者と直接意見を交わす貴重な機会となり、視察団一同、交流を深めることができました。

6月5日|MEJ主催の企業プレゼンテーションを実施/MEDICAL TAIWAN展示会視察/医療インバウンド・シンポジウム開催
視察2日目のメインイベントは、MEJ主催による企業プレゼンテーションです。今回の視察に参加した日本企業5社が、各社の医療技術やサービス、インバウンド戦略についてプレゼンテーションを行い、台湾の医療関係者に向けて日本の医療の強みを直接伝える貴重な機会となりました。ブース展示も同時に実施され、具体的な製品や取り組みへの理解を深める交流が行われました。

続いて、同じ会場内ではMETとMEJ共催の「日台医療インバウンドシンポジウム」もハイブリッド開催され、日台それぞれの医療インバウンドの現状や課題、今後の展望について活発な意見交換が行われました。各国の代表者による登壇内容は、今後の国際連携を考えるうえでも非常に示唆に富んだものでした。

また、別会場では台湾最大の医療関連展示会「MEDICAL TAIWAN」が同時開催されており、台湾ヘルスケア業界の最新トレンドや注力分野を視察しました。中でも、日台交流協会ブースに出展していたMEJ賛助会員・カーブジェン社にご挨拶できたことは、視察団にとっても大きな意味を持つ出会いとなりました。

この日には、視察団に参加した日本企業5社による企業プレゼンテーションも行われ、それぞれの技術やサービスを台湾側の関係者に向けて発信。また、展示会場内ではMETとMEJの共催による「医療インバウンド・シンポジウム」が開催され、医療の国際展開や患者受け入れ体制などについて活発な意見交換がなされました。
6月6日|新光病院と林口長庚病院を訪問
視察の3日目には、新光病院(板橋健康園区)および林口長庚病院を訪問しました。

新光病院では、医療インバウンドへの取り組みに加え、提携ホテルと連携した健康診断パッケージなど、医療と観光がシームレスにつながる取り組みについて具体的な説明を受けました。実際に施設を見学することで、サービス設計の丁寧さや患者体験の工夫が印象に残りました。
林口長庚病院では、各診療科の専門的な取り組みに加え、陽子線治療センターや手術トレーニングセンターの見学も行いました。特に医療インバウンドと最先端医療の連携についてのディスカッションは非常に活発で、日本の医療機関にとっても大きなヒントとなる内容が多く共有されました。

学びとつながりを次の一歩へ
台湾は、医療の質の高さに加え、国を挙げて医療インバウンドを推進する姿勢が明確で、制度や仕組みづくり、プロモーション戦略も非常に洗練されています。今回の視察を通じて、日本が世界の患者から選ばれる医療提供国としてさらに飛躍していくためのヒントが数多く得られました。
MEJでは、今回の視察で得た知見を今後の活動に活かし、日台の医療交流をさらに推進してまいります。