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MEJのホームページにご訪問いただき、誠にありがとうございます。 2026年は、昨年にも増して、国際情勢・経済環境の両面において、かつてないスピードと規模で変化が進む一年になると見込まれます。不確実性が常態化するこの時代において、ヘルスケアはもはや単なる社会保障の一分野ではなく、国家の持続性と競争力を左右する、経済安全保障と成長戦略の中核として位置づけられています。 MEJの活動を通じて、私はこの一年、日本の医療に対する期待と信頼が、想像以上に世界で高まっていることを強く実感してきました。高度な医療技術、患者一人ひとりに向き合う丁寧な医療、そしてそれを支える現場の力——これらは、今なお日本が世界に誇るべき価値です。同時に、こうした強みを「国内に閉じたまま」にしていてはならない、という強い問題意識も抱いています。 複雑化・多極化する国際政治・経済情勢の中で、日本は今、明確な戦略的意思をもって医療の国際展開を進めるべき岐路に立っています。アウトバウンドの観点では、日本の医療技術や医療機器に対する海外需要は着実に拡大しており、特に陽子線治療等の先端医療機器や健診関連機器への関心は衰えることがありません。インドでは、日本企業の進出を強く期待する声が高まっており、インド市場にとどまらず、同国を拠点とした中東・アフリカへの展開も、現実的な選択肢となっています。これは、産業政策であると同時に、日本の存在感を高める外交・国際協力の機会でもあります。 一方、国内に目を向けると、少子高齢化の進行により労働供給が構造的に制約される日本経済において、需要拡大を起点とする成長モデルはもはや成立し得ません。医療分野も例外ではなく、公的医療費の増加や補助金を前提とした従来型モデルは、持続可能性の限界に直面しています。だからこそ今、医療を「守る対象」から「育て、活かす成長分野」へと再定義する覚悟が求められています。 2025年度からは、医療インバウンドに対して政府が一体となって本格的に取り組みを始めました。日本の医療が持つ質の高さ、丁寧さ、信頼性は、国際市場において確かな需要を有しています。実際、海外の著名な医療ツーリズム病院の関係者が日本の手術を視察し、その水準の高さに驚嘆し、「自院の患者を日本に送りたい」と語る場面もありました。稼働率が低迷する地域医療機関にとっても、訪日外国人患者、渡航患者の受け入れは、地域医療を守りながら新たな可能性を切り拓く選択肢となり得ます。 さらに、タイやインドをはじめとする国々では、最先端科学と伝統医療を融合させた長寿医療やウェルネス分野を国家戦略として推進しています。再生医療、健診、東洋医学といった分野で基盤を有する日本への期待は、今後ますます高まるでしょう。今こそ、日本が持つ潜在力を、世界に向けて解き放つ時です。 これからの日本には、国内では供給制約の緩和と生産性向上を進める一方、需要が拡大する新興国に対しては積極的な医療貢献を通じてリーチを拡大する、複眼的思考が不可欠です。その成功の鍵は、アウトバウンドとインバウンドを分断せず、一体的に設計し、政府・企業・医療関係者が同じ方向を向いて信頼を積み重ねていくことにあります。 MEJは本年も、激変する国際環境を冷静に見据えながら、同時に強い意志をもって、医療の国際化と産業化を推し進めてまいります。日本の医療が、世界の健康と日本の未来の双方に貢献する——その実現に向け、皆さまとともに、確かな一歩を踏み出していきたいと考えています。 引き続き、政府、企業、医療関係者の皆さまの力強いご支援とご参画を、心よりお願い申し上げます。
一般社団法人Medical Excellence JAPAN 理事長
グローバルヘルス分野の第一人者で、元キングス・カレッジ・ロンドン教授および元東京大学大学院医学系研究科教授。2001 年から2008 年まではWHO において保健政策部門のチーフとして、保健システム評価手法の開発と実証分析を行った。2014 年にG7 伊勢志摩サミットに向けてエビデンスに基づく国際保健政策提言を取りまとめるトラック2 としての官民学連携の研究グループの総括を務めた。 2015 年には2035 年を見据えた保健医療政策のビジョンを策定する厚生労働省の「保健医療2035 策定懇談会」の座長を、同年には同じくG7 伊勢志摩サミットに向け国際保健外交戦略を策定する「国際保健に関する懇談会」のワーキンググループの座長を務めた。 2017 年には医師の働き方を通じた厚労省の「医師な働き方改革」副座長や2019 年には厚労省・経産省の「未来イノベーション・ワーキンググループ」の副座長も務めた。 2019 〜 2021 年までWHO 事務局長の上級アドバイザーや官民連携のワクチン基金である感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)の科学諮問委員として活躍、相馬市新型コロナワクチン接種メディカルセンター長としてパンデミックワクチンの取組みに貢献した。専門分野として、データに基づく医療政策、保健システムイノベーション、そして、ベンチャー投資に及んでおり、東京財団政策研究所・研究主幹として政策提言やEight Roads Ventures Japan のベンチャーパートナーとして医療産業の育成にも関わっている。 1999 年 米国ハーバード大学公衆衛生学博士号取得 2001 年 世界保健機関(WHO)コーディネーター 2008 年 東京大学大学院医学系研究科 国際保健政策学教室 教授 2019 年 英国キングス・カレッジ・ロンドン教授、世界保健機関(WHO)事務局長シニアアドバイザー 2021 年 相馬市新型コロナウイルスワクチン接種メディカルセンター長(現任) 東京財団政策研究所 研究主幹(現任) 2023 年 一般社団法人Medical Excellence JAPAN 専務理事就任 2023 年 一般社団法人Medical Excellence JAPAN 理事長(現任)